レンタカーの特徴
日産がセルシオの向こうを張って作る、V8エンジンの高級セダン。
1988年に登場し、現在のモデルは4代目である。
シーマほどそのキャラクターをコロコロと変えたクルマは珍しかろう、初代はターボの4代目では4・5のV8パワーで強烈な加速をするパーソナル色の強い高級セダンと、初代のコンセプトへ立ち戻った。
長い旅路の果て、初心へ回帰したわけだが、そのコンセプトはシーマユーザーの好みに合ったようで、505万1702万円と高価ながら、けっこう善戦している。
パワー好きなアメリカ人の好みにはさらに合っているようで、アメリカで、インフイニティブランドで、知られるシーマは、かなり人気が高いのだそうだ。
これもまたアメリカマーケット狙いのクルマ、だからとにかくでかい。
全長4995mm、全幅1845mmと、駐車場を選ぶクルマである。
青山通りや日比谷通りだけを走るというならいいだろうが、これを都内でオーナーカーとして乗るのはいろいろと疲れることだろう。
外寸がこれだけでかいのだから、室内も当然、広い。
ボディスタイルは押し出しの強い、いかにもシーマでございますといったもの。
セルシオ同様アメリカ人である。
いたってアクが強いから、目立つことをよしとせぬ、日本の上流層は敬遠するかもしれない。
エンジンは4・5のV8と3・0のV6ターボ。
これにそれぞれ5/4速オートマチックトランスミッションが付く。
4・5のV8は図太いトルクで、1・8tもあるこのクルマを羽のように軽く走らせる。
おまけにハンドリングがよろしく、峠道などをけっこうなハイスピードでコーナリングしてくれる。
燃費は恐ろしく悪く、このクルマに乗るのは、ジョウロでガソリンを撒きながら走るようなものである。
ここらあたりは燃費重視のセルシオとは大きな差がある。
ボディ各部には重くなるのを委細かまわず、遮立日材がイヤというほど詰め込まれており、高級車らしくなめらかにして静かな走りだ。
あまり似つかわしくないが、ショーファードリブンで乗っても、そう不満はなかろう。
シーマの技術的特徴は世界で初めて運転支援システムことだ。
そいつはまだまだはじまったばかりで、完璧にはほど遠いが、それでもクルマが自分の判断でアクセルを開き、ブレーキをかけ、ハンドルを切るというのはすごいことだ。
むろんこの技術はライバルメーカーも熱心に研究しており、Hはさっそくシーマに続いて、アコードインスパイアに同じようなシステムを与えてきた。
こいつを世界で初めてやったのは、なんといってもシーマである。
今年(○○年)、シーマにはインスパイアやセルシオ同様のレーダーを使ったインテリジェントブレーキアシストが搭載され、またプリクラッシュシートベルトが付いてきた。
衝突してからではなく、レーダー波で障害物との衝突を予測して、衝突直前にベルトを締め上げるものだ。
運転支援システムを持つシー マにとって、こうしたメカニズムを与えるのは当然のことだろう。
ともあれ、セルシオに比べてシーマは一枚格下の感は否めない。
なにせクルマの基本からして作りが違う。
そのキャラクターにはシーマならではのエグさがあり、とりすましたセルシオより、こちらに魅力を感じるという人がいても、それはそれでおかしくはない。
今年登場した1・54エンジンを載せるコンパクトミニヴアンのニューモデル。
H・モビリオの対抗馬だ。
ミニヴアンブームも来るところまで来た感があり、次の企画をどうするか、どのメーカーも手詰まり状態だ。
するとミニヴァンの老舗Hは、モビリオの「7人乗り」マイクロミニヴアンというアイディアで、おいしいビジネスをやってみせた。
こうなるとTも黙ってはいない。
Tお得意の早作り技術であっというまにカウンターを放つ。
両側スライドドアの7人乗りだ。
丸い目玉のフロントマスクは可愛らしく、かつてのNのバイクカー、BEーを思わせる。
ライバルのH・モビリオも同じくデザインだが、シエンタも独自性を発揮している。
いまの日本車はコンパクトクラスにいいデザインが多い。
重心が高く、なんとなく頼りないハンドリングも、ただ高速道路をまっすぐ走ろうというなら、なんの問題もない。
こうした箱そのものというべきボディを静かに走らせるのは相当むずかしいと思うが、よくもまあ、ここまで静かにできるナと感心させられる。
シエンタは運転に積極的な価値を求めない奥様族には歓迎されよう。
いたってイージードライブだ。
ただ、無理に7人乗りとしているものだから、運転席のシートが悪くて運転しづらい。
パックレストを起こしたり倒したり、シートを前に後にスライドして頑張ってはみたものの、しっくりくるシートポジションはついに見いだせなかった。
もうどうでもいいやとそのまま走りだしたしだいである。
私のようなシートポジションに神経質な人間にとって、こういうクルマは願い下げである。
やはりというか、気になるのはホイールサイズが○インチと、上モノに対してプアなことだ。
この重心の高いクルマに7人が乗って高速道路を走り、緊急事態に直面したときのことを考えると、ゾッとする。
追突されたとき3列目の乗員がどうなるかを考えてもやはりゾッとする。
リアのクラッシャプルゾーンが皆無だから、えらいことになるだろう。
モビリオが売れていて、Tがシエンタを出すのであれば、Nとて出さないワケにいかないということだ。
ニューモデルといっても、その外観はキューブとまったく変わらず、室内をのぞいてシー 卜が3列あることを確認し、ようやくキューブ・キュービックと知れる。
キューブ・キュービックとはなんとも変な名前である。
もともとキューブなのにキュービックとは。
こういうのを、屋上屋を、重ねるというのではないか。
名は体を表すといわれるとおり、キューブ・キュービックは無理に無理を重ねたクルマだ。
オリジナルのキューブより、ホイールベースが170の例に漏れず、3列目はまったくお粗末でシートの体をなしていない。
シエン夕、モビリオといったライバルと比べても、キュービックの3列目シートは最も狭い。
3列目に腰掛けるためには(というより膝を2列目とのあいだに突っ込むためには)2列目をずっと前に出さなければならず、そうなると1列目も押されてギリギリまで前に出ることになる。
かくして7人仲よく膝を抱えて、詰めるとなるしだいだ。
これでは7人が7人とも狭いところに閉じこめられるのが好きという、マゾの団体さんが使うのでもない限り、とうてい7人乗ることは不可能だ。
こいつも5+2として使うのが妥当なクルマである。
むろんこれに7人乗って遠出などできようはずもない。
エマージェンシーシートとしてもかなり無理があるから、できればちょい乗りだってごめんこうむりたい。
あぶないなあと思うのは3列目のヘッドレストがリアウインドウにぴったりくっついてしまうことだ。
そもそも、ヘッドレストがリアウインドウに干渉して頭を支える位置まで上がらないのだ。
ただ法規上ヘッドレストを付けなければいけないから付けただけで、何の用もなさない。
後ろからトラックにでも衝突されたら、まず後頭部直撃である。
とても怖くてこの席には乗れない。
パワートレーンはキューブと同じ。
1・4エンジンと、CVTまたは4速オートマチックトランスミッションが組み合わされる。
モビリオ、シエンタに比べれば、キュービックのほうが運転していて多少は乗用車に近い安定感がある。
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